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運呼神社

干支が「12」(12年で一周)の理由

中国で戦国時代の中ごろに、木星の天における位置によって年を指し示すことが考案されました。
「木星」の公転周期が約12(11.86)年で、1年を観測する星として利用されたのです。
これが十二支に結びつきました。

戦国時代
紀元前403年に晋が韓・魏・趙の3つの国に分かれてから、紀元前221年に秦による統一がなされるまでを言います。

そもそも干支(えと)とは、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を組み合わせたものであり、十干十二支(じっかんじゅうにし)の略なのです。

十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素
十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12の要素

ちなみに、十干の10と十二支の12の最小公倍数の60で干支は一周することになります。(60種類の組み合わせになります。10×12=120ではありません。)
還暦が60年というのはここから来ています。


日本では「干支」=「十二支に割り当てられた動物」のように扱われております。
本来、十二支は動物とは無関係でしたが、いつのころからか動物(十二獣)と結び付けられ、干支の本来の意味が失われました。
現在では、十二種類の動物が干支になってしまっています。

猫好きの私にとっては、猫年が無いのが残念です。
猫年があれば、ペットのボロちゃんの写真が使えるのに・・・。
参考までに、チベット・タイ・ベトナムでは、「兎」ではなく「猫」になっています。

「木星」の歴史と神話Wikipediaより)

西洋名 Jupiter (英語読みでは「ジュピター」、ラテン語読みでは「ユピテル」)はローマ神話の主神で、ギリシャ神話のゼウスに相当する。一際明るく大きい惑星がメソポタミアで主神マルドゥックの名を得て以来、各地の主神名で継承されている。かつて中国や日本では、公転周期がほぼ12年であることから十二次を司る星として「歳星」と呼ばれた。

なぜ60種類?

歯車を考えてみてください。
歯に子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥が書いてある歯数12の歯車(十二支の歯車)と、歯に甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸が書いてある歯数10の歯車(十干の歯車)が噛み合っているとします。
甲と子が噛み合っている状態からスタートして、次に甲と子が噛み合うまでには、十二支の歯車が5回転、十干の歯車が6回転しなければなりません。
このとき、歯は60個分送られることになります。


その他の12

1日の午前と午後は12時間
1年は12ヶ月
冠位十二階
十二単
十二音音階
1ダースは12
12宮の星座
などなど


十二音音階

個人的に音階に興味があるので、ちょっと触れてみたいと思います。

「ド」の音から見ると、1オクターブ上の「ド」の音は2倍の周波数になっています。
このオクターブ間に無数に存在する音の中から、調和のとれた音を作り出すものが12音音階になりました。(これについては後程・・・)
下図の鍵盤を見ると、「ド」から次の「ド」までは、白鍵7個・黒鍵5個の合計12個の鍵盤で構成されているのが分かるでしょう。(ハ長調)

鍵盤